こんにちは。大阪市北区にある水沼歯科医院 院長の水沼武史です。
今日も続きで、歯pediaをお届けします。
前回、歯は硬いけれど脆い、という話をしましたね。エナメル質は確かに硬いのですが、単一構造を取っているのではないので、その下にある象牙質はモース硬度でいうと5から6と、エナメル質より柔らかいのです。さらにその下は神経ですから、非常に柔らかいというか、モース硬度では表せませんね。
だから、表面は硬いけれど、中は柔らかい構造になっています。これも前回ちらっと書きましたが、その硬いエナメル質でも酸には弱いのです。その酸を作るのがいわゆる虫歯菌(主にストレプトコッカス・ミュータンス)です。
その虫歯菌が作った酸によって、硬い硬い、鉄より硬いエナメル質に虫歯(う蝕)を作ります。
鉄より硬いのに(歯が)酸でやられてしまうって、エイリアンのようですね。まあ、歯にしてみれば、まさしくエイリアンですけどね。
だからそのエイリアンが酸を作れないように、口腔ケア(ブラッシングなど)をするのです。虫歯菌が酸を作らない、作れない環境を保てば勝ちです。
確かに虫歯ができたら、ご自身で治すことは不可能ですから、我々の出番ですが、酸を作れない環境を常に保っておけば・・・ これはみなさんにも可能ですよね。なのでお口のケアが重要となってくるのです。