こんにちは。大阪市北区にある水沼歯科医院 院長の水沼武史です。
今回は、皆さんからよく聞かれる「虫歯の話」です。
よく聞かれるのですが、「ちっちゃな虫歯だったのに、歯医者行ったらめっちゃ削られて、被せ物(詰め物)になった。なんでやねん」 と
これにはちゃんと理由があります。
もちろん 当院では、患者様とコミュニケーションをとることを第一に考えて治療を行っていますので、しかりご説明し、ご理解いただいているとは思うのですが、改めて説明させていただきます。
これは、歯の構造上の問題です。
歯は体の中で一番硬い組織です。骨よりも断然硬いです。エナメル質の下の象牙質も骨よりはちょっと硬い組織です。歯は硬い組織ですが、酸によって虫歯(う蝕)を作るのです。そのう蝕はエナメル質を構成するエナメル小柱に沿って進んでいきます。そのエナメル小柱がかむ面(咬合面)では ハの字に走行しています。なので表面は黒い点かもしれませんが、中はハの字に広がっていますので、中の方が進行しているということになるのです。
象牙質は象牙細管が逆ハの字に走行していますので、外が大きく中は小さいということになります。
話を戻しますが、中の方が広くう蝕を起こしていることになるので(エナメル質は)、中を掘って詰め物をすると一部下にエナメル質がないところに詰めることになります。すると歯がパキッと折れたりするので、上の方も折れないように下と同じように削ります。そのため大きくなったような形になるのです。
決して大きくしようとしているのではなく、その方が歯のためですよということです。