こんにちは。大阪市北区にある水沼歯科医院 院長の水沼武史です。
今日は、インプラントの材料についてお話しします。
日本という国は、ものづくりにかけては天下一品という折り紙付きだと思っていましたが、ことインプラントについは、残念ながら他国にリードを奪われているというのが現状です。
一から研究して日本人の顎に合うインプラントを作って欲しいと常々思っていますが、研究費もかかるし、対象が東洋人となると採算が合わないのでしょうか。日本製の純チタン製のインプラントの誕生を望んでいるのですが、無理なのかなと思う今日この頃です。
さて、純チタン製という話を先ほどしましたが、インプラントの材質には現在、純チタン製(チタンほぼ100%)、チタン合金製、チタン・ニッケル合金製と3タイプあり、さらに純チタンにもグレードがあり、1から4に分かれます。しかし、グレード1は強度が低いためインプラントには向かないため、一般にグレード2から4のものがインプラントには使われます。チタンは体との適合性がいいと言われている金属ですが、他には先に述べたようにチタン合金やチタン・ニッケル合金製があります。これらはチタンに他の金属を混ぜて、さらに強度を増すようにしてあります。ただ、合金になると当然チタンを含む量が減ってきますので、生体との親和性(なじみやすさ)が悪くなってきますし、金属アレルギーなども問題になってくる場合があります。
以上のことから、当院では純チタン製グレード4(強度があり、生体親和性がいいもの)を使用しています。
製品名でいうとストローマン社製の世界中で非常に多く使われているインプラントです。そのため、金属アレルギーなどは考えなくていいですし、安心して治療を受けていただけると考えております。
インプラントについてご質問があればいつでもお尋ねください。