こんにちは。大阪市北区にある水沼歯科医院 院長の水沼武史です。
みなさん サメの歯はご存知の通り、生えては抜け、を繰り返し一生を終えます。つまり、サメの一生は、顎に歯がないという状況はおこらないということになります。
我々人間はそのようにはいかず、歯は一生に1回しか生え変わりません。そんな我々から見れば何度でも歯が生え変わるサメの顎は非常に羨ましく感じます。
そんなことが人体で起こるのであれば、歯医者も必要なしで、『次の歯が生えてくるから待ってればOK』で終わりです。
では、サメの歯と人の歯は、どこが違うの?というと、サメの歯には歯根と呼ばれる部分がないのです。その歯根は顎にどのようについているかというと、歯根膜という膜で繋がっています。その膜が色々と調整をしているのです。サメには歯根がないので、簡単に抜け、どんどん生え変わっていくのです。
人の歯は大きく3つに分かれており、噛み切る前歯、引きちぎる犬歯、すりつぶす臼歯とあります。皆各々仕事が違います。しかしサメの歯は皆全て尖っていて、引きちぎるということに関して長けています。したがって他の生物をガブッと噛みちぎることに有利にできていて、そのことによって、海の世界では強く、有利に生きてゆけるのです。
人の口というのは他の生物と違い、食べ物を味わうということができます。他の動物は、生きるために栄養を得るということをメインにしている為、味わうということはできないのです。
歯根の役割については次回、お話しします。